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第一回の記事は楽しんでいただけたでしょうか。
このBLOGは、LOVEGでもメイン食材としてソイミール(大豆ミート)やソイビーンオイルで使用している大豆について、もっとたくさんの人に知ってもらうための連載です。

それでは、早速第2回をはじめてみましょう。

 

第二回 大豆と地球環境:持続可能な農業の鍵

大豆栽培が持つ環境への影響と持続可能な農業への貢献

 

step.1 大豆栽培の基本とその重要性

大豆は持続可能な農業において、環境に優しい作物として非常に大きな役割を果たしています。主要な栽培国では、主にアメリカ、ブラジル、中国が挙げられ、これらの国々は世界中の大豆供給の主力となっています。大豆栽培の特筆すべき特性の一つに「窒素固定能力」があります。これは大豆が根に共生する微生物と協力して、空気中の窒素を土壌中に取り込み固定する能力です。このプロセスにより大豆は土壌の栄養状態を改善し、他の作物の生育を助けます。大豆の豆知識として、農業における連作をせずに栽培作物を変えていく「輪作」という技術では、大豆が次に植える作物の土壌を豊かにするために使用されることが多く、作物の多様性と持続可能性を同時に促進しているといえるでしょう。

また、大豆には約40%のたんぱく質が含まれており、肉食に頼らない植物性たんぱく源としても重要視されていて、世界中の多くの国で栄養価の高い食品としても評価されています。全体的に見てみると、大豆の栽培は持続可能な農業システムの中で環境を保護しながら、私たちの食生活に貢献するという点が最も大きな期待がよせられているポイントとなっています。

 

step2 大豆栽培が持つ環境への積極的影響

大豆栽培は、持続可能な農業の観点から見ると、環境に非常に良い影響を与えます。前項でお伝えした大豆が持つ「窒素固定能力」は、特に注目すべき特性で、土壌中の微生物と協力して大気中の窒素を固定し、土壌に栄養を供給することで、化学肥料に依存しない健康な土壌環境へと改善が促進され、肥料の使用量が減少がする可能性があります。窒素固定によって一ヘクタール当たり75〜100キログラムの窒素が土壌に供給されると言われており、他の作物の生育を助けることが分かっています。

また、大豆の根系は土壌を改善し、大地への浸透性を向上させて水の保持力を高めるため、土壌侵食を防ぐことにも寄与します。さらに、大豆は他の作物に比べて水分を比較的少なく消費することもあり、乾燥した地域でも育成可能、水資源を上手に活用するとも言えるでしょう。持続可能な農業の手法として、大豆を利用した輪作は、生態系の多様性を増し、病害虫の発生を抑える可能性もあります。これにより、作物の収穫量が安定し、持続的な農業の実現に貢献します。

 

step.3 大豆栽培と生物多様性

大豆栽培は、持続可能な農業の中で生物多様性を高める重要な役割を担っています。輪作の手法を活用することで、大豆は他の作物と交互に栽培され、これにより土壌の栄養バランスが向上します。多様な作物を育てることは、特定の病害虫が発生するリスクを減少させ、本来の自然の生態系に近い環境を望めるという効果もあります。多様な作物を組み合わせて育てることは、気候変動に対する耐性の高まり、食糧供給の安定性にも期待できます。

前項で触れたように、大豆の根は、土中の微生物や益虫の生息環境を改善し、土壌の生態系を活性化させます。その結果、農地にはより多くの生物が住むようになり、全体のエコシステムが強化され、大豆を用いた協同栽培は、環境循環のある優しい農業をゴールとする上でも効果的です。これからの農業の未来において、大豆が果たす役割はますます重要になると考えられています。

 

step.4 大豆とカーボンフットプリント

大豆の栽培は、環境への影響を軽減する可能性を秘めています。その一つがカーボンフットプリント、つまり生産・運搬・消費の過程で排出される二酸化炭素の量です。大豆は、ソイミール(大豆ミート)など代替肉の材料として用いられることが多く、動物性タンパク質を減らす役割を果たしています。ソイミールを加工する前工程ではソイビーンオイルも製造されます。ジョイントプロダクトと言って、一つの植物から主要な用途を2つ生み出すことのできる貴重な植物でもあります。「大豆は美味しく健康なサステナビリティ植物」とも言えますね。

大豆生産は他の肉類よりもはるかに少ない温室効果ガスの排出量となりますが、これにより、大豆製品を食べることで「地球環境に貢献している!」という気持ちを一緒に味わうこともできますね。それと共に、牛や豚の飼育にかかる水や資源の消費を減らす効果もあるのです。

一方で、注意が必要なのは、過剰な大豆生産が森林伐採などの環境問題を引き起こしていることにも注目しなければなりません。特にアマゾン熱帯雨林においては、大豆栽培のための土地開発が進み、生態系に深刻な影響を及ぼしています。そこで、持続可能な生産方法の採用や、環境に配慮した大豆の使用が求められています。消費者が自らの選択で「環境に優しい大豆栽培農家を選択しよう!」という意識を持つことが大切です。

 

step.5 大豆と持続可能な農業の未来のために

大豆を利用した持続可能な農業は、今後の農業界でますます重要なテーマとして注目されています。これからの農業は、環境保護、資源の効率的な使用、そして生産性の向上をバランスよく考える必要があります。大豆の栽培が、この複雑な課題に対する解決策の一翼を担えることが期待されています。

まず、農業技術の進化により、持続可能な大豆栽培が促進では、水資源の管理や土壌の健康を維持するための新しい技術の登場、農薬の使用を最小限に抑えつつ、高品質な大豆を生産できるようになる未来が近づいています。また、スマートファーミング(スマート農業)の導入が進む中で、IoTやビッグデータを活用したモニタリングが行われ、この分野はますます発展していくと言われています。

そして、消費者の意識の変化も大きな必要要素です。「大豆を食べることで地球を守りたい!」という気持ちが広まれば、大豆市場はさらに活性化していくと予想されます。地産地消の動きも同時に進んでおり、地域の農業と結びついた大豆の生産が期待されています。こうした動きが、持続可能な農業の礎を築くのです。

LOVEGでは、まず日本国内の大豆栽培や自給率をお客様に知っていただくこと。次に、有機大豆農家さんを応援しながら、少しづつ有機農家さんを増やしていくこと、お客様に健康で美味しい大豆製品をお届けすることを現段階の目標としています。
また製造方法についても、常に美味しさや環境負荷の面でアップデートができるように取り組んでいます。

 

第二回の内容はいかがだったでしょうか。私たちの暮らしに不可欠な食事を供給するための農業。とても深いテーマでしたが、興味を持った内容があれば、ぜひ深掘りしてみてもらえると嬉しいです。それでは、また次回にお会いしましょう!

 

次回:「大豆の豆知識!」vol.3 大豆の重要性と国際貿易

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