― 立春・雨水・啓蟄 ―


暦の上では春となる、立春を迎えました。
まだ空気は冷たく、景色も冬の名残をまとっていますが、
光は確かにやわらぎ、日差しの角度が少しずつ変わっていきます。


雨水を過ぎるころ、
雪は雨へと姿を変え、土は静かにゆるみはじめます。
目には見えなくても、地中では次の季節へ向かう準備が進んでいます。
そんな気配に、心もふっとほどけるような時期です。


そして、啓蟄のころ、
冬のあいだ土の中で息をひそめていた虫たちが、
「そろそろだよ」と合図をもらったかのように動き出します。
それは、私たちの身体や心にもよく似ていて、
縮こまっていた感覚が、ゆっくりと外へ向かいはじめるようです。


春、それは

やさしく、あたたかく、にじむように…でも確かに、訪れるのです。


新しい巡りを迎える季節。

この頃に出回る菜花や山菜は、ほろ苦さの中に春のエネルギーをたっぷり含んだ食材です。
からだを目覚めさせ、巡りを促し、外へ向かう準備をそっと後押ししてくれます。


菜花や山菜は、春のからだにうれしい栄養がぎゅっと詰まった旬の恵み。

菜花には β-カロテンが豊富に含まれ、冬の乾燥でゆらぎがちな粘膜や肌を守る助けになります。さらに ビタミンCや葉酸も含まれており、季節の変わり目に感じやすい疲れに、そっと寄り添ってくれる存在です。


山菜の魅力は、口に広がる ほろ苦さ。

この苦みは、ポリフェノールなどの植物成分によるもの。冬にたまりがちなものをゆるやかに手放し、からだの巡りを整えながら、春へ向かうリズムを目覚めさせてくれるようです。

また 食物繊維も多く、腸の動きを整えたい春先にぴったりの食材です。


今回ご紹介するのは、菜花と山菜を使った、春のちらし寿司。

酢飯のやさしい酸味に、菜花のほろ苦さや山菜の香り。

色も味も、春そのものを閉じ込めた一皿です。

 

 

春のちらし寿司

【材料】(3~4人分)

(酢飯)
米 2合
☆米酢 大さじ4
☆メープルシロップ 大さじ2
☆塩 小さじ1
☆ゆず果汁 大さじ1(お好みで)

(ちらし寿司の具)
ソイミール ミンチタイプ  20g
干し椎茸  3個(水100mlに浸す)
人参  1/2本 (100g)
蓮根  5cm (80g)
★醤油  大さじ2
★メープルシロップ 大さじ2
★本みりん 大さじ1
★水 100ml~
菜花、スナップえんどう、そら豆、
山菜(こごみ・うるい・たらの芽)、山椒の葉 など

 

【作り方】

① ☆の材料を混ぜ合わせておく。米をといで、少なめの水分量で炊き、熱いうちに☆を全体にまわしかけ、混ぜ合わせる。

➁ ちらし寿司の具を作る。熱湯の中にLOVEGソイミールを加え、10分ほど置く。水でよく洗いしっかりと水気を絞る。干し椎茸は薄切り、人参・蓮根は薄めの銀杏切りにする。

③ 鍋に2の材料と★と干し椎茸のし汁を加えて、煮汁が少なくなるまで煮る。(水分は具材がひたひたになる量に調整する)

④ 飾りの菜花や豆類・山菜は塩茹でして、食べやすい大きさに切っておく。

➄ 1の酢飯に3を混ぜ合わせ、皿に盛り付ける。(お好みでゆず皮を加えても)

⑥ 飾りの食材を彩りよく並べ、山椒の葉を飾り完成。

(やさしい甘味のメープルシロップを使用しましたが、お好みの甘味料で作っていただいても構いません。少し、柑橘類の香りが入ることで爽やかにいただけます。ゆずの代わりに甘夏などでも。)

 

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